初めてのモンゴル旅 前編| これだけは必須!な最低限の【基本モンゴル情報】
どこまでも広がる草原と青い空、ラクダや馬・ヤクと共に暮らす遊牧民達、夜は一面に広がる満天の星、、、
などダイナミックな景色が魅力のモンゴル。一度は行ってみたいと思う憧れの場所という方も多いのではないでしょうか。
でも、初めてだと治安は?服装は?何を準備したらいい?などわからないことがいっぱい!
前編ではモンゴルへ渡航歴のある添乗員が「これだけ知っておければ安心!」という最低限必須の情報をまとめました。
目次
- モンゴルについて(文化・歴史)
- 公用語とコミュニケーションのポイント
- 気候と服装/ベストシーズンは
- 時差
- 通貨と両替方法
- 電圧/日本の製品は使用可能か
- 治安について
- モンゴルの交通事情
- 空港での注意点
⒈モンゴルの文化と歴史
モンゴルは、壮大な自然と遊牧文化、かつて世界史上最大といわれたモンゴル帝国やチンギス・ハーンで知られる自然も歴史もスケールの大きな国です。
高さ30mの巨大なチンギス・ハーン像
1.モンゴルの英雄、チンギス・ハーン
モンゴルの人々はこの時代の文化やチンギス・ハーンを誇りにしており、彼の名前は現在も様々な場所で見かけられます。
私たちが観光で行くような、多くの遺跡や博物館で学ぶことができます。
⒉今も残る遊牧文化
モンゴルは、東アジアと中央アジアにまたがる内陸国で、ロシアと中国に挟まれています。
広大な草原やゴビ砂漠といった自然が特徴的な国で、遊牧民文化が今でも色濃く残っています。
面積は広大(日本の約4倍)ですが、人口は約330万人と少なく、世界でも人口密度が低い国のひとつです
伝統的に遊牧生活が行われており、現在でも多くの人々がゲル(移動式住居)に住み、馬や羊、ヤクなどの家畜と共に移動しながら生活を続けています。
現在では鉱業(特に石炭や銅、金などの資源)が経済の主力産業で、多くの資源を中国に輸出しています。近年は経済成長を遂げつつありますが、自然環境や気候変動の影響で遊牧民の生活が難しくなっているという課題もあります。
それを裏付けるように、首都ウランバートルは高い高層ビルが立ち並んだり、想像していた以上に都会でした。
⒉公用語とコミュニケーションのポイント
モンゴルの革命家、ダムディン・スフバートルの像(スフバートル広場)
公用語はモンゴル語
モンゴルの公用語はモンゴル語。
折角なら現地の人ともコミュニケーションを取ってみたい!
下記は基本的なモンゴル語のフレーズです。挨拶なら簡単なので、是非モンゴル語にも挑戦してみてください。
日本語 | モンゴル語 |
こんにちは | サインバイノー |
さようなら | バヤルタイ |
ありがとう | バヤルララ |
はい | ティーム |
いいえ | ウグイ |
いくらですか | エン・ヘド・ヴェ? |
実際はロシア語や英語の教育がされているため、観光地や主要都市では英語が通じることが多いです。
若い方々は英語のスキルが高く、特にホテルやデパートなどでは綺麗な英語を話せる人がほとんどでした。
若者の中には将来を見据え、日本語や韓国語などを勉強している人も多くいるそうですよ。
皆勉強熱心です!
⒊気候と服装
モンゴルの草原や砂漠を創り出す独特の気候
気候について
大陸性気候で、冬は非常に寒く、夏は暑い。気温差が大きいのが特徴です。
冬は特に厳しく、気温が-20°C以下にまで下がることが多くありますので一般的にベストシーズンは夏。
夏は比較的温暖ですが、降水量は年間を通じて少なめで風が強いので乾燥しがちです。
そんなモンゴル独特の気候が砂漠や草原をつくりだしていると言えます。
季節 | 月 | 平均気温 (°C) | 降水量 (mm) | 主な特徴 |
---|---|---|---|---|
春 | 3月~5月 | -2 ~ 15 | 10 ~ 20 | 気温が急上昇し、風が強く乾燥している |
夏 | 6月~8月 | 15 ~ 25 | 40 ~ 70 | 温暖で短い。降水量が最も多い季節 |
秋 | 9月~11月 | 0 ~ 10 | 10 ~ 20 | 気温が急速に下がり、乾燥が進む |
冬 | 12月~2月 | -20 ~ -10 | 5 ~ 10 | 極寒で乾燥、雪は少ない |
地元の方の服装は様々。日焼け・乾燥対策は必須
服装について
真冬のシーズンを避けたとしても、テレルジ国立公園などの標高の高い地域によっては氷点下になることがあります。
そのためしっかりとした防寒対策をしましょう。
モンゴルは乾燥して風も強いため、防風性のある素材を選ぶと快適に過ごせます。
夏でも夜は冷え込むため、軽い上着を持っていくと便利です。
季節 | 月 | 服装のポイント | 具体的なアイテム例 |
---|---|---|---|
春 | 3月~5月 | 昼夜の寒暖差に対応できる重ね着 | 長袖、薄手のセーター、軽めのダウンジャケット、ストール |
夏 | 6月~8月 | 日中は半袖も可、朝晩は冷える | シャツ、薄手のジャケット、帽子、日焼け対策のスカーフ |
秋 | 9月~11月 | 寒暖差が大きく、暖かい服装が必要 | フリース、セーター、厚手のジャケット、ウール帽子 |
冬 | 12月~2月 | 防寒対策を徹底する | 厚手のダウンコート、ヒートテック、手袋、マフラー、ブーツ |
私は、9月上~中旬にモンゴルへ訪れましたが日中でも20度前後の日が多く、薄手の長袖に何か羽織ものがあるとちょうど良い感じでした。
一方、街中を歩くモンゴルの人たちの格好は様々、、、、。
ダウンジャケットを着てしっかり寒さ対策をしている方がいる一方、なぜか半袖で歩いている方も、、、。
この気候に慣れているのか、思い思い好きな恰好をしているような様子でした。
そして、モンゴルは湿度が低くとっても乾燥します!
リップクリームやハンドクリームなどの保湿対策グッズは持っておくことをお勧めします。
女性はフェイスパックなども持っていくと役立ちますよ。
⒋時差は1時間
日本時間より1時間遅れです。サマータイムはありません。
⒌通貨と両替方法
⒈モンゴルの通貨は「トゥグルグ(MNT)」 100円=2,510MNT(2024年10月現在)
モンゴルの通貨、トゥグルグ(MNT)は紙幣と硬貨がありますが、一般的には紙幣が多く使用されます。
旅行中、一度もコインを見かける機会がなかったのですが、どうやら観光で行くところでは端数は細かいのでどうやら切り捨てられる場合が多いそう。
トゥグルグを日本円に簡単に換算する方法を、分かりやすく説明します。
「トゥグルグの数字の一番小さい位の0を取って、2で割るだけ」という方法です。
例えば、10,000トゥグルグの場合:
- まず、末尾の0を1つ取ります → 1,000
- それを2で割ります → 1,000 ÷ 2 = 500円 くらいになります。
この方法で、大まかな日本円の金額が簡単に計算できます!
正確なレートを知りたい方には不向き化と思いますが、この手順でだいたいの金額はわかります。⒉現地での両替やクレジットカード事情
都市部の大型デパートやホテルによってはクレジットカードも利用できますが、地方では現金が主流です。
両替所やATMは主要都市に多くありますが、事前に現金を準備しておくと安心です。※ただ、モンゴルの通貨(トゥグルグ)は基本国外への持ち出し禁止です。使い切れる分だけ両替しましょう。
⒍電圧について
モンゴルの電圧は220V、周波数は50Hz プラグの形状はCタイプ です。
日本の電気製品を使用する場合、一般的には変圧器が必要になりますが、
ホテルなどでは日本の製品をそのまま使えることがほとんどです。
⒎治安について
モンゴルは比較的安全な国です。
ですが都市部など観光客が多い場所ではスリや置き引きに注意が必要です。
夜の外出は避け、夜間の路地などをあまり一人で歩くことはお勧めしません。
貴重品はホテルのセーフティボックスに保管するなど、安全対策をしましょう。
⒏交通事情と移動手段
渋滞を考慮した旅の計画を
近年急速な都市化と人口増加に伴い、首都ウランバートルでは現在深刻な渋滞問題に直面しています。
特に朝夕の通勤時間帯は交通量が増え、市内の主要道路では大渋滞が発生します。
自家用車の所有率が増えた一方で、道路や交通インフラの整備が追いついていないようで、公共交通機関が発達するのにはまだ時間がかかりそうです。
中でも驚いた光景は、渋滞した道路の真ん中に警察官が立ち、車を誘導していました。
もちろん信号機はありますが、警察の誘導に従っている様子でした、、。
現地ガイドさんに聞いた話では、17:00に仕事が終わっても、同じ市内の自宅に着くのは22:00を過ぎているそう、、
観光客の主な移動手段はバスやタクシーとなります。
タクシーの運賃は比較的日本に比べ安いです。ホテルなどで呼んでもらうのが安心です。
都市部は渋滞がひどい為、時間には十分余裕を持って行動するようにしましょう。
⒐空港での注意点
チンギス・ハーン国際空港
空港までのアクセス
モンゴルの空の窓口はウランバートルにあるチンギス・ハーン国際空港です。距離は市内中心部から約50kmほど。
空港⇔市内中心部へはタクシーやバスが移動手段。
空港の中はそこまで大きくはないのでわかりやすいです。初めてでも迷う心配はありません。
私が利用したのは早朝でしたが、空港の売店はすでにオープンしており、食品や民芸品などのお土産も取り揃えてありました。
注意点
モンゴルの空港では、ライターやマッチは持ち込めません。(※一般的な空港は手荷物として持ち込めますが、モンゴルでは手荷物でも没収されます)もちろんスーツケースに預けることも禁止です。
日本から持参する場合は、捨てても惜しくない安価なものを選ぶことをお勧めします。
終わりに
前半はモンゴルの基本情報をお届けしました。
後半はモンゴル現地の魅力に迫ります!
大自然に囲まれた遊牧民との触れ合い、広大な草原での伝統的な暮らしなど、モンゴルならではの貴重な体験をたっぷりご紹介していきます。どうぞお楽しみに!